FAQ よくある質問と回答
Q:
「アレルギーの子供が増えている」ということですが、どうでしょうか?対策は?
A:
文科省初の全国アレルギー実態調査によると、食物アレルギーの小中高生は33万人、40人学級とすると各学級に1人、気管支喘息は2.3人、
アトピー性皮膚炎は2.2人、特定の食べ物などで呼吸困難などのアレルギー反応を引き起こし命にも関わる「アナフィラキシーショック」を
起こしたことのある子どもも2万人近くいたとのことです。別に喘息、花粉症がここ10年で倍増したという報告もあり、今後も増加が予想されます。
では、なぜ増えているのでしょうか。原因は衣食住等の環境にあります。アレルギー反応は全ての人に備わった能力で、過剰な一定の抗原にさらされ続け、
それを抑える免疫細胞とのバランスが崩れた時、どんな人でもおきえます。たいていは過剰反応を起こして死に至らないよう抑制系免疫細胞が守ってくれます。
原因療法はアレルギーを起こしている原因をつきとめ除去することと減感作療法で、多くの薬物療法は対症療法です。
Q:
アレルギー体質なのですが、遺伝でしょうか?良くならないのでしょうか?
A:
例えば一卵性双生児の誕生直後の遺子発現パターンは極めて類似していますが、五十才ではバラバラになり、まったくの他人となってるともいわれています。 最近ヒトの遺伝情報の解読が完了し、その中にいくつもの「疾患遺伝子」が見つかっていますが、あくまでも疾病や健康は、 遺伝型×蓄積的な環境要因で左右されます。特に衣食住、職場の環境要因、精神状態が大きく関与し、 疾患遺伝子は休眠状態となったり増強されたりします。一つの受精卵からいろいろな細胞に変化するのも似た仕組みです。 ヒト細胞中に二万以上(より多い可能性が新たにでてきていますが)あるとも言われている分子が、どういうバランスで互いにかかわっているかはまだ説明できませんが、 いわゆる遺伝病とあきらめるのではなく、生活習慣の見直しと減感作療法などの免疫療法などにより、自ら病気を克服する努力をすることが大切です。
Q:
アレルギー体質なのですが、お薬で体質改善できますか?
A:
今や日本人の3人に1人に何らかのアレルギー症状があり、増加傾向にあるとも言われています。 もともと免疫系細胞は、害のある生物や癌化細胞などから身を守る大切なものです。最近、黄砂やナノ粒子ですらアレルギー反応が起きるという発表がありましたが、 免疫細胞は自分の構成物質を除き、世の中のほとんどの物質に反応できます。しかし反応を正常へ戻す抑制系もあり、免疫バランスを正常化することで体質改善できます。 現代の急激な環境変化で起きた表皮ダニ、スギ花粉、ある種の食品や化学物質などの抗原物質の増加、高脂肪食・有用常在菌の減少などの要因や感染症の減少に伴う免疫バランスの変化を正すことは可能です。 体質改善の基本はまずアレルギー物質と要因を特定し除去すること、反応を押さえる可能性のある食品(乳酸菌等)や薬をとり、減感作療法を受けることですが、一般的に薬だけの治療では困難です。